結婚適齢期は死語
最近ではあまり聞かない「結婚適齢期」という言葉。
その意味は、男女が結婚するのに適している年齢範囲のことで、時代や国によって異なってきます。
私がまだ若かった一昔前までの日本では、夫が仕事をして、妻が専業主婦として家事に専念するという家庭像が普通だったので、男性は20代後半、女性は20代前半が結婚適齢期とされていました。
しかし、女性の社会進出が急激に進むに伴い、結婚への価値観も多様化しつつあり、あえて結婚を選ばなかったり事実婚を選んだりすることが増えてきています。
そのような現代社会において、結婚適齢期という言葉はもはや“死語”となりつつあるのではないでしょうか。
みんな何歳くらいで結婚している?
先述した通り、私の世代は男性が20代後半、女性が20代前半で結婚する人が多くいました。
現代社会は晩婚化が進んでいると言われていますが、みんな何歳くらいで結婚しているのか気になりませんか?
平成28年度の「人口動態統計特殊報告」によると、夫婦とも初婚の場合の平均年齢は、平成27年時点で夫が30.7歳、妻が29.0歳という結果が出ています。
このことからも分かる通り、現代社会ではみんな30歳くらいで結婚するのが一般的ということになります。
私の世代では「25歳を過ぎたら売れ残りのクリスマスケーキ」とよく揶揄されていたのですが、この理論は今ではもう通用しません。
そもそもあえて結婚をしないという選択肢も形成されつつあるので、むしろクリスマスケーキにはならないし、クリスマスケーキを食べないという価値観が今では普通だといえます。
ただし、出産をしたい方は「妊娠適齢期」を考えなければなりません。
高齢出産はリスクが高いものとされているため、女性が妊娠・出産に適している年齢としてだいたい25~35歳までを妊娠適齢期としています。
なかには、結婚適齢期の捉え方として、この妊娠適齢期を基準に考えている方もいることでしょう。
社会が示した結婚適齢期に流されない
“結婚適齢期は死語”になりつつあると先述しましたが、日本ではまだまだ年齢に対するいやがらせ「エイジハラスメント」が横行しています。
「○歳なのにまだ結婚してないの?」
「もう○歳だよね?結婚は?」
もしこのようなことを言われたとしても、首をかしげ、心の中で「安土桃山時代の人かな…?」と思っておけば大丈夫です。
しかし、結婚市場においては、若い人が選ばれがちという現実もあります。
このことはその人の好みなのでどうすることもできないのですが、あなたの価値が下がったという訳ではありません。
言ってしまえば数字なんて暮らしをちょっと便利にするための概念にすぎないのだから、結婚の判断材料とするには少々ナンセンスだと思いませんか?
社会が提示している“結婚適齢期”を基準にして考えるのではなく、自分がいつまでに結婚をしたいのかは自分の人生設計を元に決めましょう。