出産と育児
産後2年間が最も離婚率が高い
最近、SNS上では「ワンオペ育児」や「産後クライシス」など、育児中の夫婦仲の悪化を意味する言葉を良よく目にするようになりました。
産後は夫婦間のすれ違いが起きやすいと言われていますが、厚生労働省の調査でも、子どもの年齢が0~2歳の時に離婚にするケースが多いという結果が出ています。
※参考※
厚生労働省「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」
⇒ひとり親世帯になった時の親及び末子の年齢
男性の育児休暇が推進されているとはいえ、夫婦間の育児・家事の役割分担がうまくいっていないことが原因だといえます。
そこで今回は、産後の夫婦仲の悪化を防ぐためのポイントをご紹介します。
夫婦仲悪化を防ぐための3つのポイント
産後は、共働き世帯であれば育児と家事、仕事の3つを両立することになります。
「育児に休みはない」という言葉は本当にその通りで、なかには育児ノイローゼになって心身ともに病んでしまう方も存在するのです。
夫婦で育児を分担する
育児は夫婦という“チーム”で行うものです。
どちらか一方に役割が偏ってしまうと、多大な負担がかかり夫婦感に不和が生じかねません。
そのため、スポーツなどで作戦会議を開くように、育児も作戦を練って役割分担するのが大切です。
育児が大変ということを「察してほしい」という気持ちはよく分かりますが、口に出してこれをしてほしいと言った方が正確に伝わります。
夫婦のどちらかがワンオペ育児状態に陥っているのであれば、一度その状況を体験してもらい大変さを分かってもらいましょう。
そして、作戦会議を開く際の重要なポイントは感情的にならないことです。
会社でプレゼンをする感覚で行うのがベストで、こういうゴールにしたいという情報をまとめた資料を用いるとより伝わりやすくなります。
両親や義父母など協力者をみつける
出産・育児には、相当な体力や精神力を使うため、協力者をみつけておくとも重要です。
両親や義父母は、家族という身近な存在なので他人に頼みづらいことでも気軽に頼めるうえに、出産・育児の経験者でもあるので心強くなります。
最近では、同居とは違って過度な干渉がないことから、親の近居に住む共働き世帯が増えてきています。
迷惑をかけるからと自分たちだけで無理をしてしまうと、身体をこわしてしまう可能性もあるので、遠慮なく相談してみましょう。
行政のサポートを利用する
行政では、育児支援としてさまざまなサポートを行っているのをご存知でしょうか。
例えば、ベビーシッター派遣事業を利用した際に助成金が出たり、格安で子どもを預かってもらえる事業があったりともしもの時に役立ちます。
また、出産・育児について相談にのってくれるサポートもあるので、一人で悩んでいる方は気軽に活用してみてください。
夫婦会議を定期的に行う
話しをしなくても心と心で通じ合う「以心伝心」という言葉は、日本人の美徳と言われています。
しかしながら、出産・育児の時期は特にコミュニケーション不足が原因で夫婦仲が悪くなりやすいのです。
ロマンチックではありませんが、私とあなたは心と心で通じ合っているとは思わず、パートナーと夫婦会議をする時間を作りましょう。
その際には「お互いの生活を向上させる」という意識をもって望むようにして、自分よがりになったり敵対意識をもったりしないように注意してください。